Amazonでは、偽造品の出品・販売を禁止する方針が示されています。しかし、非正規品や模造品による被害は後を絶ちません。本記事では、Amazonで偽物や模倣品を見つけたときの対処法と、被害を未然に防ぐための予防方法を解説します。
対象の商品ページを確認したら、申告の前に証拠となる記録を残します。商品ページ全体のスクリーンショットは、URLが表示された状態で保存します。出品者名などの出品者情報、商品名、価格なども控えます。ページは後から削除や変更が行われることがあるため、早めの保存が推奨されます。
Amazonには、権利侵害を申告するための著作権保護のフォームが用意されています。フォームにアクセスして侵害の内容を入力し、申請します。その際、事前に保存したスクリーンショットや出品者情報などの記録を添付して送信します。入力する内容は、事実に基づいて正確に記載する必要があります。
申告後は、対象の出品がページから削除されたかどうかを確認します。申告の処理には一定の期間を要する場合があるため、結果をすぐに確認できるとは限りません。削除が確認できない場合は、申告内容や添付した記録が十分であったかを見直し、必要に応じて再度の申告や専門家への相談を検討します。
Amazonは、ブランド所有者向けに複数の保護プログラムを提供しています。
Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)は、知的財産権の保護や出品情報の管理を支援する、ブランド所有者向けの無料プログラムです。登録すると、権利侵害の疑いがある出品を報告でき、報告された違反は購入者に届く前に自動でブロックされるとしています。ブランド所有者と関連する出品者のみが商品詳細ページの更新を提案できるため、商品情報の正確性も保ちやすくなります。登録には、商品やパッケージにブランド名やロゴが恒久的に付いていることと、登録済みまたは出願中の商標が必要です。
Amazon Project Zeroは、模倣品の撲滅を目指してAmazonが展開するプログラムで、日本での展開は2019年に発表されました。機械学習を用いて出品を常時スキャンし、模倣品の疑いがある出品を自動で削除する仕組みと、ブランド所有者が疑わしい出品を自ら削除できるセルフサービスのツールで構成されています。さらに、製造時に商品ごとの固有コードを付与する商品のシリアル化も、任意で利用できます。発表時点では招待制だったため、現在の提供条件は公式の情報で確認する必要があります。
Amazon Transparencyは、商品1点ごとに固有のコードを付与し、購入者に届くまでの真正性を確認するプログラムです。購入者は、Amazonショッピングアプリなどでコードをスキャンして、正規品かどうかを確かめられます。コードは、Amazonが発行するものを商品に貼付する方法や、既存のシリアルコードと連携する方法などで導入します。利用には、ブランド登録で権利所有者の役割が割り当てられていることと、有効な登録商標、商品ごとの製品コード(GTIN)が必要です。コードの利用は有料です。
マーケットプレイスでの模倣品・偽物対策は、発見と対処を繰り返すいたちごっこになりがちです。個別の対応に加えて、継続的に運用できる仕組みを整える必要があります。Amazonには、ブランド所有者向けの保護プログラムも用意されています。
予防の土台となるのは、自社の権利と正規品の情報を整理しておくことです。商標などの権利の状況に加え、商品の識別に役立つ特徴、パッケージや付属品の仕様、型番などの正規品の情報をまとめます。あわせて、正規の販売先を一覧にしておくと、正規品の出品と非正規品の出品を見分けやすくなります。整理した情報は社内で共有し、申告時の根拠資料としても使えます。
整理した情報をもとに、販売状況を継続的に確認します。確認の際は、自社で出品していない商品に相乗りしている出品者の有無や、レビューの内容に注目します。レビューに「届いた商品が違う」「品質が異なる」といった内容が増えている場合は、非正規品が混在している可能性があります。確認の頻度や担当者を決めて運用すると、気付くまでの時間を短縮しやすくなります。
モニタリングの対象は、Amazonだけにとどまりません。模倣品の流通経路は、インターネット全体にシフトしているとされています。また、権利侵害の事実がないにもかかわらず誤って申告した場合、不正競争防止法に定める虚偽事実の告知に当たるおそれもあります。申告の判断や運用の方法に不安がある場合は、弁理士や弁護士などの専門家に相談し、適切な運用を整えることが望ましいといえます。
「ECモールに見覚えのない出品者が現れた」「削除しても追いつかず、法的対応が必要になってきた」「自社を騙る偽サイトや偽アカウントが出てきた」…。インターネット上の模倣品被害は、大きく3つのパターンに集約されます。パターンによって取るべき対策が異なるため、目的別におすすめの会社を3社紹介します。
※1 参照元:サカタブランドソリューションズ公式HPより、2026年5月調査時点
※2 削除申告は海外のみ対応しています。日本では法律で規制されているため、自社の顧問弁護士を介してご対応ください。
※3 参照元:IP FORWARD公式HP(https://www.ip-fw.com/1870898)