ホログラムによる模倣品対策

目次
全て表示

ホログラムは、製品やパッケージに付加することで模倣を困難にし、正規品を見分ける目印として活用できる偽造防止技術です。

ホログラムを用いた真贋判定の特徴・メリット

ホログラムシールの特徴は、光の反射によって色や見え方が変化することです。一般的な印刷物とは異なり、シールの表面に印刷した柄だけでなく、ホログラムのフィルム自体にも特殊なデザインが施されています。そのため、通常のコピー機などで表面を複製しても、光の反射まで同じように再現することは困難です。

ホログラムを用いるメリットは、正規品と模倣品の真贋判定に利用できる点です。製品やパッケージにホログラムシールを貼付することで、正規品と模倣品を見分ける際の目印になります。ホログラムの種類によっては、目視で確認できるものもあります。

また、ホログラムには、メーカーが用意した柄の素材を使うタイプと、柄そのものをオリジナルで作るタイプがあります。オリジナル柄のホログラムは、既製の柄ではなく独自のデザインを施せるため、セキュリティ性を高められることがメリットです。さらに、微細文字や隠し文字などの機能を組み込むことで、複製をより困難にできます。

ホログラムの安全性・注意点について

ホログラムは模倣を難しくする技術ですが、種類によって偽造防止性能には差があります。例えば、エンボスホログラムは量産化され広く普及している一方、リップマンホログラムは高度な製造技術が必要なため、偽造は極めて困難です。

また、真贋判定の方法もホログラムのタイプによって異なり、目視で確認できるものだけでなく、専用の機械や器具を使うものもあります。さらに、ホログラムの製造機が普及していることから、偽造されたホログラムが流通するリスクも考えておかなくてはいけません。

安全性を高めた近年のホログラムの例

近年は、ホログラムに複数の技術を組み合わせ、目視だけに頼らず真贋を判定できる仕組みが登場しています。

DNPは、二次元コードとリップマンホログラムを組み合わせた仕組みを開発しました。二次元コードを読み取り、その後Webブラウザ上で表示されるホログラムを撮影することで、スマートフォンから製品の真正性を確認できます。専用アプリや専用の読み取り機器は必要なく、ホログラム特有の光学的特徴も解析して判定が可能です。

TOPPANの「イルミグラム®」は、スマートフォンなどのライトを当てることで文字や絵が現れるホログラムです。カラー版では複数色の潜像にも対応しており、見る角度によって色が変わらない固定色を採用しています。一般的な虹色のホログラムとは異なる判定ポイントを設けることで、真贋判定の分かりやすさと耐偽造性を高めています。

近年のホログラムは、偽造を難しくするだけでなく、利用者が真贋を確認しやすい仕組みまで含めて開発されているのが特徴です。

参照元:DNP 大日本印刷|ホログラムとスマートフォン認証による製品の偽造対策・真贋判定の仕組みを初公開(https://www.dnp.co.jp/news/detail/20178559_1587.html)

参照元:TOPPAN DIGITAL|ホログラムによる偽造防止「イルミグラム®」(https://solution.toppan.co.jp/toppan-digital/service/illumigram.html)

ホログラムによる模倣品対策の成功事例

イングランドサッカー協会(サービス提供:サカタブランドソリューションズ)

対策前の課題

イングランドサッカー協会(FA)では、「スリー・ライオンズ」エンブレムを使用した公式ライセンス商品などを展開しています。一方、象徴的なブランドであることから偽造のリスクがあり、ブランドやライセンシーの権利、ライセンス事業の収益を守るため、さまざまな商品やパートナーに適用できる認証方法が求められていました。

対策後の変化

FAは、光学技術を用いた番号付きセキュリティラベルを導入。エンブレムやシリアル化データを組み込み、製品を動かすと背景が変化するスイッチ効果やマイクロテキストなどを搭載しています。さらに、シリアル化コードによるトレーサビリティにも対応し、正規品であることの証明とブランドの一貫したイメージづくりを両立しています。

参照元:サカタブランドソリューションズ|The Football Association[※PDF](https://sakatabs.com/docs/8ee448c902b6ceefc0445254a6f9d108bc8d30c8.pdf)

ワム(サービス提供:TOPPAN)

対策前の課題

ワムでは、エステ機器「ハイパーナイフ®」シリーズなどについて類似品・模倣品が流通する問題が発生しました。類似品・模倣品が全国のエステサロンで使われていることが判明し、ブランド保護と正規取扱店の識別が課題となっていました。

対策後の変化

正規品のハイパーナイフ7およびハイパーナイフEXに特殊ホログラムシールを貼付。さらに、正規取扱店には認定証を発行し、複数の確認方法を設けています。ホログラムだけに頼らず、認定証と組み合わせて正規品や正規取扱店を確認できる仕組みを整えた事例です。

参照元:TOPPAN DIGITAL|【お客様インタビュー】株式会社ワム様 偽造困難な最新ホログラム技術が模倣品流通を防止!「イルミグラム®」がエステ機器のブランドを守る(https://solution.toppan.co.jp/toppan-digital/contents/illumigram_jirei01.html)

TPR(サービス提供:大日本印刷・DNP)

対策前の課題

TPRでは、2002年頃に大量の模倣品が市場に出回っていることが判明しました。模倣品を放置するとブランドイメージの低下につながるため、既存の製品認証ラベルにブランド保護機能を加えることが課題となりました。

対策後の変化

既存の製品認証ラベルの一部にDNPのリップマンホログラムを転写する仕様を採用。既存のラベルプリンタを使用でき、設備変更や工程追加をせずにブランド保護機能を付与しました。さらに、ラベルの特徴を多言語で案内し、流通業者や購入者が確認できるようにしています。

参照元:DNP 大日本印刷|リップマンホログラム転写ラベルで模倣品対策 導入事例(https://www.dnp.co.jp/biz/case/detail/20172903_4968.html)

ホログラムを他の認証技術と組み合わせて模倣品を防ぐ

ホログラムは、製品やパッケージの複製を難しくし、正規品を見分ける目印として活用できる模倣品対策です。ただし、一般的なホログラムだけでは判定が難しいケースもあるため、固有デザインやシリアル番号、スマートフォン認証などを組み合わせると、模倣品を見分けやすくなります。

模倣品対策では、ホログラムなどの偽造防止技術を製品の特性や流通状況に合わせて組み合わせることがポイントです。海外支店から被害報告を受けている場合は、自社製品の模倣リスクを踏まえ、どの技術を組み合わせると効果的か検討しましょう。

【目的別】
模倣品対策に強い
会社おすすめ3選

「ECモールに見覚えのない出品者が現れた」「削除しても追いつかず、法的対応が必要になってきた」「自社を騙る偽サイトや偽アカウントが出てきた」…。インターネット上の模倣品被害は、大きく3つのパターンに集約されます。パターンによって取るべき対策が異なるため、目的別におすすめの会社を3社紹介します。

越境EC上の被害状況の
調査や出品停止を
したい
サカタブランド
ソリューションズ
ソリューションズ
※画像引用元:サカタブランドソリューションズ公式HP
(https://sakatabs.com/)
こんな課題を持つ企業向け
  • 海外のマーケットプレイスで模倣品がどの程度取引されているか把握できていない
  • 非正規代理店の販売や模倣品が大量出品されており、対応に追われている
おすすめの理由
  • 海外を中心とした1,000のマーケットプレイスに対応※1。被害規模の市場調査から海外ECの削除申告※2、侵害セラーのプッシュバックまで代行。
  • トライアルからスモールスタートでき、削除申告の上限がないため、複数の業者による大量出品にも追加費用がかからない。
削除の効果がないため
摘発・法的手段まで
進めたい
IP FORWARD
IP FORWARD
※画像引用元:IP FORWARD公式HP(https://www.ip-fw.com/)
こんな課題を持つ企業向け
  • 削除しても同じ業者が繰り返し出品してくるので、製造元から断ち切りたい
  • 出品停止依頼だけでなく、法的手段(警告書・訴訟・刑事告訴)まで一貫して任せたい
おすすめの理由
  • 弁護士・弁理士が在籍しており、オンライン監視や削除申請だけでなく、現地の工場調査や摘発まで任せられ、模倣品の根絶を目指せる。
  • 特に、中国や東南アジアにも拠点を持ち、証拠収集や摘発を含めた法的対応を行ってきた事例※3がある。
模倣品の温床となる
なりすましを削除
したい
GMO
ブランドセキュリティ
>GMOブランドセキュリティ
※画像引用元:GMOブランドセキュリティ公式HP
(https://brandsecurity.gmo/security/service/enforceone/)
こんな課題を持つ企業向け
  • SNSなどのメディアで取り上げられた後、偽サイト・偽アカウントが一気に増えた
  • 消費者から「偽物をつかまされた」「詐欺サイトに誘導された」と連絡が来ている
おすすめの理由
  • 模倣品の温床となる自社ECのなりすましサイト・SNSのなりすましアカウントを最短3日で削除できる。
  • なりすましサイトやSNSアカウントの削除のほか、コンテンツ所有者やドメイン権者への警告状送付、ドメインの使用取り消しや譲渡交渉などにも対応。

※1 参照元:サカタブランドソリューションズ公式HPより、2026年5月調査時点
※2 削除申告は海外のみ対応しています。日本では法律で規制されているため、自社の顧問弁護士を介してご対応ください。
※3 参照元:IP FORWARD公式HP(https://www.ip-fw.com/1870898)